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エンタメ

典型的な「なろう小説」がマンガ・アニメ化すると見るのがキツい理由

 

「小説家になろう」を筆頭とするネット小説でよくあるテーマ。

元は日本の一般的な高校生や会社員が、異世界で活躍する

 

一世を風靡ふうびしたテーマで、私も数多くの小説を楽しんで読んでます。

 

ですが、そういった小説がマンガ化・アニメ化されると

あぁ・・・見るのキツい・・・

という感想を抱くことが多くなりました。

 

そこで、

元は普通の日本人が異世界で活躍する「小説」が、

「マンガ・アニメ」になると見るのが何故キツいのか

を考えました。

 

 

「小説」と「マンガ・アニメ」では、楽しみ方が違う

 

 

「小説」では大丈夫だったのに「マンガ・アニメ」だと見るのがキツくなる理由は、

「小説」と「マンガ・アニメ」では楽しみ方が違うからだと考えました。

 

結論から言うと、

「自分の想像モノ」だと甘く、楽しめて

「他人の想像モノ」だと厳しく、キツくなる。

 

何故そう結論づけたか、「小説」と「マンガ・アニメ」の

  • 与えられる情報の違い
  • 楽しみ方の違い

から解説していきます。

 

「小説」と「マンガ・アニメ」では、与えられる情報が違う

 

「小説」と「マンガ・アニメ」の大きな違い。

 

それは、与えられる情報

  • 文章
  • 絵・動画

という違い。

 

確かにそうだが、

そんなに大きな違いか?

 

与えられる情報が異なれば、楽しみ方も変わってくる

 

与えられる情報によって楽しみ方が全く異なってくるので、

私は大きな違いだと考えています。

 

そこで、「小説」と「マンガ・アニメ」の

異なる楽しみ方について詳しく解説していきます。

 

 

「小説」の楽しみ方

 

最初に文章を読んで「想像する楽しみ」がある

 

「小説」では、文章を与えられて「想像する楽しさ」があります。

 

例えば、文章で

  1. 主人公は、黒髪・黒目の高校生。
  2. 学校からの帰宅途中に、暴走した車両に轢かれて死んでしまった。
  3. 死んだはずが、神様と名乗る人物に「異世界で第二の人生を」と飛ばされた。
  4. 異世界では、金髪・碧眼の海外モデルのような外見になっていた。
  5. とりあえず周囲を散策したら、怪物に襲われている美少女を発見。
  6. 神様から貰った不思議な能力で美少女を助ける。

みたいな物語のはじまりが与えられたとします。

 

「異世界転生」の典型的な物語の導入だな。

 

何の味もない物語の導入でも、「想像するだけ」で最低限の楽しさはある

 

正直、上記のような

何回読んだか分からないような、何のひねりも魅力もない物語の導入

 

そんな無味無臭な物語の導入でも、

小説なら「 絵 と 動き を想像するだけ」で、ある程度の楽しさはあります

 

最低限の「想像しやすい」

まとまった文章ではあってほしいですが。

 

「想像した絵・動き」が面白い物語を紡げば、もっと楽しい

 

「絵や動きを想像するだけ」で最低限の楽しさがあるのに、

さらに物語が面白ければ、もっと楽しいです。

 

例えば、

  1. 主人公は、黒髪・黒目の高校生。
  2. 学校からの帰宅途中に、暴走した車両に轢かれて死んでしまった。
  3. 死んだはずが、神様と名乗る人物に「異世界で第二の人生を」と飛ばされた。
  4. 異世界では、金髪・碧眼の海外モデルのような外見になっていた。
  5. とりあえず周囲を散策したら、怪物に襲われている美少女を発見。
  6. 神様から貰った不思議な能力で美少女を助ける。

というありふれた物語の序章だったとしても、

  1. 主人公を異世界に呼んだ黒幕は、怪物から助けた美少女だった。
  2. 怪物も、美少女に命令され襲っているフリをしていた下僕
  3. さらに、神様を名乗る人物も、美少女の命令を受けるだけの下僕
  4. なぜ美少女は主人公を異世界に呼んだのか。
  5. 黒幕である美少女の目的は? そして、主人公はどうなっていくのか?

 

くらいのひねった物語なら面白いかもしれません。

(私が適当に考えたシナリオなので、たぶん面白くはない)

 

悪く言えば、物語が微妙でも「我慢できてしまう」

 

物語が面白ければ、それに越したことはないです。

 

ですが、小説、さらに言えば無料で読めるネット小説では

物語が微妙でも我慢できてしまう

ということがあります。

 

想像することで最低限の楽しさがあるから

 

つぎは「小説」とは異なる

「マンガ・アニメ」の楽しみ方について書いていきます。

 

 

「マンガ・アニメ」の楽しみ方

 

 

マンガ・アニメでは「自分が想像する余地」が少ない。

 

マンガやアニメでは、まずキャラクターの姿や表情が、

情報として「ドン!」と絵で与えられます。

 

言うなれば、「他人が想像したモノ」が情報として与えられます。

 

ここでの楽しみは

  • かわいい・かっこいいキャラクターか
  • 自分の好みな絵柄か

くらいしか無く、与えられた情報を吟味ぎんみするだけで

「自分の想像する余地」はあまり無いです。

 

マンガ・アニメでは「シナリオの面白さ」が重要になってくる

 

マンガ・アニメでは、外見が魅力的に作られていたとしても、

キャラクターがどんな物語を紡ぐかという「シナリオの面白さ」が重要になってきます。

 

  • キャラの過去
  • キャラが生きる世界の作り込み
  • キャラの目的

などで作られる「シナリオ」が重要。

 

ですが、元は普通の日本人が異世界で活躍するという作品では、

シナリオがあまり魅力的ではないことが多いです。

 

「普通の日本人が異世界モノ」は、シナリオがあまり魅力的でないことが多い

 

「キャラの過去」の大半が、ゲームが趣味だった過去

 

主人公は、元は日本の普通の高校生だったり会社員。

 

大抵がゲームが趣味であった過去があり

「ゲームの知識を使って異世界で無双だ!」

という作品が大半を占めます。

 

正直、多すぎて食傷しょくしょうモノです

 

読者層も「ゲームが趣味」という共通点を持っていることが多く、

「想像しやすい」という点では作品を作る上で有利に働くとは思います。

 

ですが、同じような作品が増えすぎたため、

「ゲームが趣味だった過去」というシナリオでは、正直もう魅力的に映らないです。

 

「キャラが生きる世界」の都合が良すぎる

 

ゲームの知識を使って異世界で無双する!

 

その場合の、「無双される異世界」が

主人公にとって都合が良すぎる場合が多い

 

現実の「コロナウイルス」が、仮に異世界の出来事だったなら。

 

例えば、2020年2月の現実では「コロナウイルス」が猛威を奮っています。

 

これが異世界モノの世界の出来事なら、主人公がゲームの知識を使って

  • コロナウイルスの元凶を退治する
  • コロナウイルスの特効薬を開発

などして簡単に解決するような出来事でしょう。

 

そして、世界中の人から

「主人公ありがとう」

「主人公ステキ!抱いて!!」

と称賛され、主人公が気持ちよくなるだけの出来事

 

簡単に解決する主人公に恐怖を覚えて当然では?

 

いやいや、普通に怖いでしょ

 

ぽっと出の素性もわからない人間(主人公)に、

世界中の人間が恐怖に震えている病気を簡単に解決させられるんですよ。

 

主人公が得体の知れない生物に見えて、

次は主人公が恐怖の対象になってもおかしくはない

 

しかし、主人公は感謝されるだけで恐怖の対象にはならない。

 

ですが、主人公は恐怖の対象にならずに世界中の人々から称賛され気持ちよくなる。

 

異世界に元々住んでいる人々の感情や思考がないがしにされる、

主人公にとって都合が良すぎる世界

という納得のいかない世界観で作られる作品が多いです。

 

シナリオの中でも特に重要な「キャラの目的」が熱くない

 

シナリオの中でも特に重要と言える「キャラの目的」が、

「普通の日本人が異世界モノ」では弱い・熱くなれない ということが多いです。

 

例えば、現在(2020年2月)の人気作である『鬼滅きめつやいば

 

『鬼滅の刃』のキャラの目的は、

鬼となってしまった妹を元の人間に戻すため、鬼の首領を倒す

という 強い・応援しやすい熱い目的 があります。

 

ですが、「普通の日本人が異世界モノ」という作品では、

異世界で、ゲームの知識と超能力で好き勝手やる

かわいい女の子を集めてハーレムを作る

というような、弱い・応援しづらい目的であることが多い。

 

現実では社畜だったから、異世界ではゆっくりする!

というのが目的のものも最近は多い。

 

小説では我慢できても、マンガ・アニメとなるとキツい想像

 

小説では、文章を読んで「自分で想像したモノ」。

 

ですが、「マンガ・アニメ」だと、

小説の文章を元に「他人が想像したモノ」。

 

  1. 「キャラの過去」が魅力的でなく、
  2. 「世界観」がキャラにダダ甘い作りで、
  3. 「キャラの目的」が俗物すぎる

上記のような作品でも、

小説の「自分の想像モノ」だと甘く、楽しめて

マンガ・アニメの「他人の想像モノ」だと厳しく、キツくなる。

 

これが、

元は普通の日本人が異世界で活躍する「小説」が、

「マンガ・アニメ」になると見るのが何故キツいのか

ということへの自分なりの結論です。

 

 

結論:「シナリオ」が原因で見るのがキツくなる

 

  • 小説は「文章」、マンガ・アニメでは「絵・動画」と与えられる情報が違う。

.

  • 小説は、文章を読んで「自分で想像する」という最低限の楽しみ方がある。
  • 自分が想像したモノでは、「シナリオ」の完成度は「高ければ、より楽しい」。

.

  • マンガ・アニメは、絵を見て「他人の想像したモノ」を楽しむしかない。
  • 他人が想像したモノでは、「シナリオ」の完成度が「高くなければ、楽しくない」。
  • 「普通の日本人が異世界」モノでは、シナリオは微妙であることが多い。

.

結論:「シナリオ」の完成度が微妙なため、「マンガ・アニメ」では見るのがキツい。

 

以上が、私が思うところの

元は普通の日本人が異世界で活躍する「小説」が、

「マンガ・アニメ」になると見るのが何故キツいのか

ということの結論です。

 

あくまで

この作品、見るのキツい

と思う理由なので、

キャラが可愛いから見れるな

ストーリーめちゃくちゃだけど、勢いが凄いから引き込まれちゃうな

と「シナリオ」に関係なく魅力のある作品も多くあります。

 

願わくば、なんと言われようと

皆さん自身が「面白い」と思える作品に

出会えることがありますように。

 

 

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